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アシスト通信
2017.02.16
C子(苦手な数学を克服した生徒)B君(慣れだけで数学を解いていて考えて解けるようになったが、まだ抜けきれない生徒)E君(解ろうとする個所を間違えて数学を苦手としてしまった生徒) 今月は数ⅡBの第1問の[2]から配点は全部で15点
E「今月は三角関数だね。なんか難しそう.」
C[難しいかどうかは解く前は解らない。ただ、面倒くさいな、こんな気持ちは隠せない。」
E「なるほど、難しいかどうかは見た目では解らないけど、面倒かどうかは解るね。面倒と難しいの区別はつけないとね。するとこの場合、問題文に沿って考えると、両辺にsinxcosxの2乗を掛けるということはsin2xに直せということでもあるから[チ]に入るのは4だね。次にkに関係なくということはkが入っていないcos2xを考えればいいから2xがπ/2のときにcos2x=0となるので[ツ]は4。次も題意に沿って考えるとkが1/4より大きかったら0にはならないのでcos2x=0の方だけが解になるよね。kが1/4より小さい時はsin2xは2つ存在するからxは4つ存在するよね。」
C「ちょっと待ってE君xの範囲を全然考えてないよ。」
E「あっそうか!xは0からπ/2までの範囲だから2xは0からπまで、つまりsin2xはマイナスにはならないということだね。するとsin2xは1つなのでxは2つか。」
C「cos2xの方も忘れずに!」
E「そうだ!じゃあ3つだ。」
C[素晴らしい!」
B「何が素晴らしいだ、間違えただろ。」
C「あら!B君いたの。相変わらず僻み根性の意見しかないのね!」
B「僻んでないかいないぞ。」
CE「・・・・・」
E「じゃあ次だね。K=1/4の時はsin2x=1の時だからxは1つ、よって2つ。」
C「ここまでで15点の内11点。後少しよ」
B「間違えただろ。」
C「あんたどこかの高校の先生みたいね!生徒の負の面しかみようとしない。E君の成長をもっと見てあげてよ!」
B「間違いは間違いだ、甘やかすと成長しないからな。」
C「挫けさせたらもっと成長しないわよ!!E君、B君なんか無視して次に行こう」
E「そうだね。大体数学や物理が出来る奴って何で偉そうなんだろ。単なるオタクだろ。歴史や生物が出来る生徒はオタクって言われるのにおかしい!!」
C「まあまあ!本当に出来る人は威張ってないから!」
E「(2)はまずは範囲を押さえるとπ/2からπまで、この範囲ではcos2xは0にならないのでsin2xだけ考えると、2乗して16/25、sin2xは負にならないので4/5、するとcos2xは3/5、あれ待てよ桁が違う、あっそうだcos2xはこの範囲だと負だから-3/5だね。次が2倍角の公式に入れてcosxは√5/5.」
C「完璧!!!」
B「さっき間違えただろ」
C「B君最低!」
しくじり先生 現実逃避編 その2
学校行事という現実逃避の場所の提供の話なのですが、高3生は夏休み開始とともに学校主催の夏期補講や、予備校や塾での夏期講習に参加したり、自分で計画を立てて入試の勉強に本腰を入れます。しかし殆どの生徒はなかなか計画通りに進みません。
そのような時期(8月中旬)に天の助け(悪魔の囁き)が舞い降りてきます。壮大な学校行事に向けての準備です。なにしろ学校行事です、水戸黄門の印籠みたいなものです、天下御免です。親の「勉強はいいの?」そんな声は無視できます。
しかし、この時期に1ケ月にわたるブランクは、交通量の激しい道の赤信号を渡るようなものです。奇跡でも起きない限り無事にはすみません。しかし、皆で渡るのです。怖くはありません。でも本当にみんな渡ってるのかな?
そうです実はみんなではないのです。それは半年後に解るのですが、この時点ではわかりません。「○○長をやった生徒で東大や京大に行った生徒は何人もいるから」そんな甘い言葉に騙されて(そもそも、そんなに東大や京大に行ったっけ?)1ケ月もブランクを作ってしまう生徒が、毎年相当数います。現実逃避したくて参加する生徒はいいのですが、巻き込まれてしまった生徒はかわいそうですね。当塾でも過去多くの犠牲者が発生しました。時期を考えてもらうと有り難いなと思います。
さてそれ以外の現実逃避なのですが、センター試験関係で一番多いのが、過去問をやらないという現実逃避です。その理由は出来ないと嫌だからということのようです。
しかし、過去問をやる生徒の理由も似たようなものです。それは、出来ないから出来るようになるためにやる。つまり、現実に立ち向かっているわけです。ですから、立ち向かった生徒はセンター試験で良い実績を残し、立ち向かわずに逃げた生徒はセンター試験で良い結果は残していません。これは相関性がとても高く、過去問をやった生徒は高得点を取り、やらなかった生徒は取れていません。
但し、過去問のやり方があります。過去問をテストみたいにやって、番号だけを書いて採点しているだけのやり方では、当たり前ですが、成績は伸びていくことはありません。このやり方ではやったとはいえません。何もやらなかった生徒よりはましですが、どうせやるなら効果がある方法でやって欲しいものです。
次の現実逃避は、計算を解ろうとする生徒です。これは自転車の乗り方を解ろうとしたり、水泳の泳ぎ方を解ろうとすることと同じで。解っても乗れないし泳げないです。計算は解ることではなく出来ればいいのです。例えば円の面積がどうしてπr2乗になるか知っている人はそう多くはないはずです。しかし受験生のほぼ全員が円の面積を求めることができます。
何でそうなるんだろうなんて思う人はほとんどいません、なのに高校の数学になると何故解ろうとするのか、これは深層心理なのですがやりたくない、つまり逃げたいからです。そのもっともらしい理由が「解らないから出来ない」なのです。(続く)