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お知らせ
2014.03.05
個別指導で教えていて、その中に、なかなか成績があがらない生徒がいます。その生徒たちが、なぜなかなか成績があがらないのか、色々と分析した所、大きく2つのタイプがありそうだと解りました。
その一つは、物事をキチンと覚えようとしないタイプ。公式や計算方法を、規則通りにやろうとしないタイプ。このタイプの生徒は、そこの意識を変えることから始めて下さい。
もう一つは、キチンと覚えるタイプなのに、なかなか伸びていかないタイプ。このタイプの生徒が、とても多いのです。その主な原因が、最近解ってきました。これは脳に関する本や心理学の本を読んだりして、なおかつ、生徒の様子を見ていて、確信したものです。それは、苦手意識と失敗体験です。
苦手意識というのは、生命体としての危険回避行動に繋がるものです。例えば、苦いものが苦手、すっぱいものが苦手、高いところが苦手、狭いところが苦手、刺激臭が苦手、異様に臭いものが苦手、等々。これらは全て命の危険を回避させるために、生命体として無意識に避けてしまうことがらです。高所恐怖症などという言葉があるから、高いところがダメなのが病気のように扱われていますが、どう考えても、高いところが苦手でない方が病気です。
この苦手意識を数学や理科に対して持ってしまうと、脳は無意識に回避行動をとってしまうようです。つまり、近寄るのを避けることにより安心感を獲得するのです。この安心感が曲者です。それにより自分の行きたい大学や分野に進めなくなってしまうわけですから、長い目で見ると、少しも安心ではないわけです。でも、今だけを考えると安心感を選んでしまう。悲しい性(サガ)ですね。
次に失敗体験です。これも数学や理科に関しては、どんな人でも必ず1度は、失敗した経験があるはずです。数学で言うと多くの生徒が苦手とする代表的な分野が比と絶対値です。この2つは、生徒たちは、これまでの経験の中で、一度は必ず失敗を経験しているはずです。例えば比でいうと、長さと比を混同してしまうというものです。すると、どのような失敗をしたのかは覚えてないけど、失敗したことだけは覚えている生徒がとても多い。同様に絶対値の問題も、どのような失敗をしたかは、正確には覚えていないけど、失敗したことだけは覚えている。すると、やはり、そこからは無意識に遠ざかろうとしてしまうものです。この傾向は女生徒に多い。その理由は、生命体であることを考えると明白です。母体を危険から守ろうとする意識があるからです。これも無意識の世界です。
再び失敗したくない、これが数学や理科の成績が伸びない最大の理由です。数学にしても理科にしても、問題を解くためには最低限の繰り返しが必要です。苦手意識や失敗経験が、失敗から遠ざけようとする無意識を生み、それゆえに、繰り返しが必要な分野での成長を妨げているわけです。
では、どうすればいいのか。 (続く)